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セーフガード


□ ネットとネット利用者の為に

セーフガードは『NOiSE』によると、ネットスフィア及びネットの入会者の安全を確保するための団体。ネットスフィアの武装実働部隊。当初は人間の構成員も多かったようだ。 BLAME! では殺戮ロボット部隊と化して人間を発見次第殺害して回っている。 NOiSE ではネット端末移植(インプラント)の無い人間を積極的に排除していく方針だと、初期のセーフガード幹部と思われるキャラが発言している。

ちなみにこのキャラがどうしてもマトリックスのモーフィアスに見えて仕方ない。予言が本当なら戦争が終わりそうな顔してる。

NOiSE の時代にはネットスフィアへの接続企業が複数あるようだが、統一されたそうだ。これは、現在のように多くのプロバイダが業務を行っていたが、インターネットが何らかの政府機関に管理されるようになり、ついには接続サービスまで公共サービス機関のみになってしまった感じ。

昨今の「官から民へ」の流れに完全に逆行した世界。官僚の力が強いのかもしれない。

□ 創設の背景

ネットスフィアに未加入の人間は積極的に排除すると言うモーフィアス。不法移民が暴動起こしたり、治安を乱したりする事態は現在でも良く起こること。そういった時に強硬姿勢をとる政治家が人気を集めたりする。排外主義とか。

治安が極めて悪化した時、犯罪者集団に断固たる姿勢をとる政府の方針は強く支持されると考えていいだろう。 NOiSE の時代の政治体制が民主制かどうか作品中に言及は無いが、新たな警察組織を作るのに市民に対する説明が一切必要ない強権的な世界ではないと考えると、ネットスフィア未加入者に対する世間の不満が一定以上に溜まっていた事がセーフガード創設の背景事情と思える。

教団が誘拐し、珪素生物生誕実験に使用していた生贄は、「市民登録もされていない下層区の子供達」だった。このセリフは警察内部で一定の地位にある者の発言なので、今で言うスラムに住む人々に対する偏見・差別は常態化していると考えていいだろう。

彼らはネット端末移植(インプラント)手術を受けていない。理由は高価だから。

今の住基カードが高機能化して体内埋め込み式になったとして、その手術費用が自己負担というのも酷い話だとは思いますが、民間サービスに行政サービスが後からくっついた形なら、そういう形になる可能性も無いとはいえないだろう。

□ 人を襲う

アイザック・アシモフの作り出したロボット工学三原則はロボット物を理解する上で欠かせない存在。余りにも有名ですが、一応再掲。

BLAME! セーフガードに当てはめてみると、すでに第一条から違反。 人を見たら不法居住者と思えが彼らの行動基準。ただ、セーフガード側から見れば、恐らく自分達が三原則から逸脱しているとは考えていないのではないだろうか。

三原則の実装はフレーム問題によって不可能だと言われている。確かに最も重要な「人間」の定義を行うだけでも非常に複雑で困難な作業になることは容易に予想できる。それに、 AI が「人間」という定義を理解するほどに、極めて複雑な認識を行えたとしたら、その定義を設計者が自由に変えることは簡単だろう。 (金髪で目が青くなければ、非人間とか)

例えば、警察使用の武装ロボットが三原則に縛られていたら活用範囲は非常に狭くなる。被疑者に害を与えないように行動していては捕まえられるものも捕まえられない。

将来的に警察官が機械に変わったときは、「人間」の保護ではなくて「善き市民」を保護するような設定になるだろう。そんなことを踏まえて ロボット三原則を単純にセーフガード用に書き換えると以下のようになる。

これならセーフガードは不正規ユーザーを "排除" する正当な根拠を持つ。ただ、これは単純にロボットとセーフガードを入れ替えただけなので、 BLAME! の事態には全く則していない。セーフガードを警察組織(装備から見れば軍隊としか思えませんが)と考えると、二条はセーフガードシステムに入ってなさそう。

普通市民は警察官に指示できない。大体は逆だ。もしくは「セーフガードは正当かつ特別な権限をもつネットスフィア加入者の命令に従わなければならない」等と言う指示になりましょうか。

あとは第一条の後半がセーフガード暴走の原因とも考えられる。不法移民が、いまや存在しない正規ネット端末遺伝子保持者の住民達にとって不安の種となっているなら、セーフガードとしては、積極的に排除するのが当然の動きですからね。

問題は全住民が不法移民として認識されていること。 こういうことが起きないように厳重にフェイルセーフの仕組みが用意されていたとは思いますが(霧亥はその一例かもしれない)、結局最悪の事態は免れなかったと。幾ら工学技術の粋を尽くしても不沈空母や絶対落ちない飛行機は作れないだろうし、予防措置に限界はありますね。

そういえば花粉症って、免疫システムが誤作動して自分の肉体を攻撃するせいで発症するという話を聞いたことがあるんですが、すると花粉症って BLAME! 世界で起きてるのと同じような事態じゃないですか。セーフ-ガード=花粉症説誕生。でも体内でサナカンみたいのが暴れまわってたら、そりゃ脱水症状を心配するほど鼻水が出るわけだ。というか、鳥取砂丘ぐらいなら緑化できそうなんですよ。世界の砂漠化研究者は、花粉症に注目すべき!


WTO体制下の<strong>セーフガード</strong>―実効性ある制度の構築に向けて

いや、Amazonでこれぐらいしか引っかからなくて……


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