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建設者


□ 制御を失った増殖

BLAME! 世界での最重要問題、超構造体の際限の無い増殖。建設者はその原因である。

ネットスフィアとの接続が切れてしまっているのか、「超構造体の増築」という基本行動パターンを無秩序に繰り返している。

一体どこから原材料を持ってくるのか不思議。 NOiSE によると小惑星等を使っているような感じだ。……足りるか? 木星が原料として消費されてしまったという話もネット上で見かけたが、それなら納得がいく。

□ 基本行動方針に忠実に

ネットスフィアとの接続が切れているとすると、建設者は自律制御モードで行動しているのだろう。建設者の最重要目的は都市を建造すること。上部機構からの指令が途絶えたまま、自らの "本能" に忠実に都市を増築しつづけている。

「追って指示のあるまで待機」という緊急行動マニュアルが搭載されていればこんなことにはならなかった。中途半端な自律モードが事態を悪化させている。

Amazon のお勧めも便利というよりは面白いと言ったレベルだし、 Google Adsense のマッチングさせ具合は、クリックを誘発するより笑わせてくれる方が多そうだ。

このように人工知能が気を利かせると間抜けな結果を招きやすい。留守番電話を秘書扱いすると悲惨な結果になるということだ。

セーフガードに至っては自動反応機能のせいでネット端末遺伝子非保持者を皆殺しである。

将来、現実の戦争に AI が投入される時はいかに味方を攻撃しないように設計するかが重大な問題として立ちはだかるだろう。

勿論遠い未来には、人工知能はあらゆる点で人間を超える。少なくとも SF 的にはそういう事になっている。できれば、なるべく早くお利口さんになってほしい。

間抜けな機械によって損害を被るより、人知を超越した知的な機械に支配される方が暮らしやすそうではないか。

□ ケンセツシャ

建設者は実に改造しやすい構造をしているようだ。人型の建設者が歩き回る場所もあった。どうやら一人の男が建設者を作り変えていたらしい。目的は孤独を紛らわすためだと考えるのが妥当だろう。

彷徨うレベル9 を保護したのも建設者である。統治局代理構成体サナカンに、言葉を喋り嘘をつくことを「変わっている」と指摘されている。

統治局からしてみれば、この建設者変わっているどころか規格外異常製品だと思うが。

□ 機械に宿る人間性

9 巻でシボを保護していた建設者を見ているとドモチェフスキーを思い出す。彼らは人間味を備えている。主人公の霧亥がほとんどその特性を持ち合わせていないので、彼らの特徴が強く印象付けられる。

この建設者の醸し出す切なさは心に残る。何故シボを庇ったのか、その動機は不明だ。単に気に入ったからだという解釈が自然だろう。もしかしたら、当局の介入などがあって、あの建設者が利用されただけかもしれないが。

昔から人工知能が機能停止寸前という状況に泣ける。小さい頃に『2010年宇宙の旅』での開発者(多分チャンドラ博士)と HAL 9000 の会話シーンが強烈なインパクトで脳裏に焼きついたせいだ。多分今見ても涙が止まらないだろう。それ以来ビデオデッキに感情移入するような子供になった。

個人的には、現在存在するあらゆる作品内の人工知能は HAL 9000 の子孫だと思っている。 以下この話題は語ると長いので別の機会に。というかこれ以上書いてると感極まってディスプレイが曇って見えかねない。

そんなこんなで、シボを保護した建設者も最後に機能を停止する。霧亥にメッセージを届けられて満足して消滅しただろう。

□ 操作可能

東亜重工で周辺住民がセーフガードに襲撃されていた時、シボに操られた建設者が大活躍した。それも霧亥の機能回復のおかげ。このとき、霧亥のデータが上書きされたシボの脳は、かなり不安定だったはず。後々、ケンセツシャがシボに親近感を感じたのは、このときにシボが建設者のコードの一部を吸収したせいかもしれない。

シボは霧亥のデータ―が上書きされたり、建設者を操ったり、セウの遺伝子に二重登録してたり、サナカンと身体を共有してたり、いろんな人が混じりすぎ。


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