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TOP > BLAME! 用語 > ネット端末遺伝子これこそ BLAME! 独特の言葉かもしれない。霧亥や統治局が探し、珪素生物がその発見を妨害する、まさに物語のキーワードだ。セーフガードはこの有無を確認するだけで、それ以上の興味は抱いていないようにも見えるが。
このネット端末遺伝子は、正当なネットスフィア利用者であることを証明するための ID として利用されている。ソフトウェアのシリアルキーと似たようなものだろう。
しかし、そのような重要な ID の登録に必ずしも完全にコピーされるわけではない遺伝子という不安定なメディアを使用する理由はなんであろうか。
ネット端末遺伝子所有者は機械的デバイスを一切使用しないでネットスフィアへと接続できると、臨時セーフガードのイコのセリフに有る。この発言から思うに、正常なネット端末遺伝子の保持者は電波の送受信が可能な臓器を体内に持っているのではないだろうか。
モンシロチョウには紫外線が "見える" という。Wikipedia の電磁波によると、光も電磁波の一種だそうだし、電波を感知できる器官があってもいいだろう。電脳から一歩進んで、携帯電話を頭に埋め込むのではなく、携帯電話を最初から体の中で育てるという発想です。
しかし接続先は超構造体という機械だ。しかも厳格なユーザー認証が必要である。そのような機器を生体器官にしてしまったのなら、問題が発生するのは当然の帰結と言える。
霧亥達は正常なネット端末遺伝子がないことを「感染」と表現していた。何らかのウイルスなどによってネット端末遺伝子が変異してしまったのだろう。
だから生体装置なんて不確定すぎると言ったんだ、と怒った人がいたに違いない。いや、多分居たって。
ただ、セーフガードの発動条件を「正常なネット端末遺伝子を持たない者のネットスフィアへの接続」と考えると、ネット端末遺伝子は、ただの ID でネットスフィアへの接続を担う器官とは別の問題なのかもしれない。その器官がなければネットスフィアへの接続ができない / しないからセーフガードを発動させることも無いはずだ。
東亜重工周辺に住む人間が度々セーフガードに襲われているのは、自覚無しにネットスフィアへの接続をしてしまっているからではないだろうか。
それとも、ネット端末遺伝子を持っていない人間が基底現実に存在することすらセーフガードの規則では許されないのだろうか。不法居住者の排除という任務を考えると、そういった規則はありそうだ。
最後に、シボとサナカンの遺伝子から作られた胚を保全する球体が出てくる。どうやらサナカンは元人間で有るか、人間と互換性のある遺伝子まで持っていたセーフガードということになる。
しかし、当然シボは正常なネット端末遺伝子は持っていないはずだし、サナカンが持っていたというのも不思議な話だ。
それでは、サナカンはセーフガードどころか統治局に命令を出せる立場にあったことになる。そう考えると、 2 人のネット端末遺伝子の正常な部分を繋ぎ合わせたか、統治局が人間の遺伝子を利用してネット端末遺伝子を再生する方法を発見したかのどちらかだろう。
しかし、ネット端末遺伝子の再生するほどの方法を発見したら、もっと賢い方法は色々有ると思うんだが……。どうもこういったところから統治局の基底現実正常化に対する熱意を疑ってしまう。統治局の行動が回りくどかったり、持てる力を全力投入しているように見えないのは、セーフガードと違って統治局の基底現実に対する介入には多くの制限が掛けられているからなのかもしれないが。